このリリースノートやインストールガイドを越えた、Debian GNU/Linux に関するより進んだ文書は、Debian Documentation Project (DDP) から公開されています。DDP は Debian のユーザや開発者向けに、品質の高い文書を作成することを目的としています。Debian リファレンス、Debian メンテナ入門、Debian FAQ などなど、たくさんの文書があります。現在利用可能なリソースの詳細すべては DDP のウェブサイトから得られます。
それぞれのパッケージの文書は
/usr/share/doc/にインストールされています。ここには、著作権情報、Debian
固有の詳細、開発元の文書すべて、などが置かれています。
パッケージ
Debian ユーザ向けのヘルプ・アドバイス・サポートなどは、いろいろな場所から得られます。しかしこれらを頼りにするのは、その問題について徹底的に文書を調査してからにしましょう。このセクションでは新しく Debian ユーザになった人向けに、これらを簡単に紹介します。
Debian ユーザが最も興味を引かれるであろうメーリングリストは debian-user (英語) リストおよび
debian-user-言語 (各国語)
リストでしょう。これらのリストの詳細や講読のしかたについては、http://lists.debian.org/
を見てください。利用にあたっては、あなたの疑問に対する答えが以前の投稿ですでに答えられていないかどうか、アーカイブをチェックしてください。また標準的なメーリングリストのエチケットに従うようにしてください。
Debian には、Debian ユーザのサポートや援助のために専用の IRC チャンネルが OFTC IRC ネットワークにあります。このチャンネルにアクセスするには、お好みの IRC クライアントを irc.debian.org に接続し、#debian に join してください。
チャンネルのガイドラインに従い、他のユーザをきちんと尊重してください。ガイドラインは Debian Wiki で閲覧できます。
OFTC についてさらに詳しく知りたい場合は、ウェブサイトを訪ねてみてください。
私たちは Debian GNU/Linux を高品質な OS にするよう努めていますが、だからといって私たちの提供するパッケージにバグが皆無というわけではありません。Debian の 「オープンな開発体制」 という考え方に合致し、また、ユーザに対するサービスとして、私たちは報告されたバグに関するすべての情報を http://bugs.debian.org/ にあるバグ追跡システム (Bug Tracking System: BTS) で提供しています。
もしディストリビューションや、その一部であるパッケージされたソフトウェアにバグを見つけたら、将来のリリースで修正できるよう、その問題点の報告をお願いします。バグを報告するには有効な電子メールアドレスが必要です。これをお願いしているのは、バグを追跡できるようにするため、そして追加情報が必要になった場合に開発者が報告者に連絡できるようにするためです。
バグ報告は、reportbug
プログラムを使って送信することもできますし、電子メールを使って手で送ることもできます。バグ追跡システムに関する詳細やその使い方については、リファレンス文書
(doc-debian パッケージをインストールしていれば
/usr/share/doc/debian にあります) をお読み頂くか、またはバグ追跡システムのウェブサイトからオンラインで入手することもできます。
Debian への貢献は専門家でなくてもできます。問題を抱えたユーザを、いろいろなサポート メーリングリスト で助けてあげることも、立派なコミュニティへの貢献です。開発 メーリングリスト に参加して、ディストリビューション開発に関する問題を見つける (そして解決する) ことも、もちろん非常に助けになります。Debian を高品質なディストリビューションに保つため、バグを報告してその原因の特定や解決に際して開発者を助けてください。執筆が得意なら、文書作成や既存文書のご自分の言語への翻訳に積極的に参加し、そこで貢献するのもよいでしょう。
もっと時間が自由になるなら、Debian に属するフリーソフトウェア集の一部を管理してみるのはどうでしょうか。皆が Debian に入れてほしいと思っているソフトウェアを引き受けて管理するのは、特に価値の高い貢献です。これに関する詳細は、作業が望まれるパッケージのデータベースをご覧になってください。Debian にはいくつかサブプロジェクトが存在しており、特定のアーキテクチャへの移植、Debian Jr.、Debian Med などが進められています。これらのうち、あなたが興味を持っているグループに参加するのもよいでしょう。
いずれにしても、あなたが何らかの形でフリーソフトウェアコミュニティに関わっているのなら、それがユーザとしてであれ、プログラマ、ライター、翻訳者のいずれとしてであれ、すでにあなたはフリーソフトウェア運動を助けてくださっているのです。貢献することは報いのあることですし、楽しいことです。新しい人々に出会う機会も増えます。きっと暖かな、楽しい気持ちになれるはずです。